皆に愛された「中野サンプラザ」を形に残したい!(株)中野サンプラザ様の事例

東京都中野区にある「中野サンプラザ」は中野区民のランドマークとして長年愛されてきましたが、惜しまれつつも2023年6月末で閉館が決定。そこで、閉館にあたって記念になるグッズを作りたいということで、イワコーに白羽の矢が経ちました。今回、「中野サンプラザ消しゴム」を企画されたK様にご依頼の経緯などをうかがいました。

Q.中野サンプラザについて教えてください。

K様:勤労青少年のすこやかな成長と福祉の増進を図るための福祉施設として1973年6月に「全国勤労青少年会館」として開館しました。若い方に親しまれる分かりやすい名前を一般から募り、若さ満ちあふれるエネルギーの象徴「太陽=SUN」と、人々が集う場所「ひろば=PLAZA」が結びついて、「SUNPLAZA」という愛称が生まれました。2004年より民営化し、「株式会社中野サンプラザ」となりました。開館当初の「親しまれたい」という思いは「おもてなしの心」に昇華し、スタッフー同、ご来館される全ての皆様がご満足していただけるようなサービスを心がけてまいりました。

Q.今回、オリジナルグッズを作成した経緯について教えてください。

K様:2023年6月で開業50周年を迎えるとともに閉館のスケジュールも決まり、「独特な建物のフォルムを記憶のみならず、その形を残したい」と思ったのが始まりでした。

Q.弊社を選ばれたきっかけや理由について教えてください。

K様:ミニチュアや模型の制作会社さんなどにも相談しましたが、思った形で進められずにどうしようかと悩んでいたところ、あるTV番組で特集していた「消しゴム」を思い出しました。

そこで、ダメ元でHPのお問い合わせからメールを送ったのですが、すぐにお返事をいただけました。写真を送付し見積をお願いしていたはずなのに、次に送られてきたのはなんと「図面」 でした。

それを見て、「ここなら、制作してくれる!」と強く確信したのをよく覚えています。しかし、ここまでたどり着いたところで、新型コロナウィルスの影響を受け通常営業できていないこともあり、会社の判断でスケジュールは一度白紙になります。正直、落ち込みました。そんな私のもとに届いたのは、3Dプリンターで作られた「ミニサンプラザ(試作品)」。

これを持って社内を行脚し、「開業50周年記念ガチャ」実施のGOサインをもらうことができました。このサンプルがあったからこそ、「中野サンプラザ消しゴム」が誕生したんです。

Q.制作過程や試作、仕上がりはいかがでしたか?

K様:控えめに言っても、最高です。細部までしっかり表現されています。窓の形やエントランスの斜面、裏側の模様まで。ここまで再現性が高いのは、やはり熟練の技術があってからこそだと思います。

Q.反響をお聞かせください。

K様:思った以上の反響でした。ガチャガチャの形式でお客様に提供したのですが、1年間かけて販売する予定の在庫が約2ヶ月半で瞬く間に完売し、気づけば4回も増産を依頼することになりました。1年間で約15,000個が中野サンプラザからお客様の元へ旅立ったことになります。中野区民の皆様はもちろん、遠方から「おもしろ消しゴム」目当てにいらっしゃるご年配のお客様が多かったです。それが一番の驚きでした。また、知らぬ間にコンサートに出演するアーティストの方のSNSや、ライブのMC中の景品にも使用され、想定外のところでも活躍していました。

また、雑誌『散歩の達人』などで紹介いただいたのも嬉しい思い出です。

Q. この記事の読者の皆さんも「中野サンプラザ」に足を運んだことのある方は多いと思います。メッセージがありましたらお願いします。

K様:中野サンプラザは7月2日をもちまして50年の歴史に幕を閉じます。 長きにわたりご愛顧を賜りました皆さまに心より感謝申し上げます。皆さまのお手元で「中野サンプラザ 消しゴム」が小さく存在できましたら、この上ない幸せです。


筆者自身、中野サンプラザには思い出が沢山あります。閉館は非常に残念ですが、こうしてお話を聞かせていただき、皆さんの手元に中野サンプラザを残す、というK様の思いのお手伝いができれば大変嬉しく思います。中野サンプラザ様、K様ありがとうございました!

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